言葉

【言葉】音の素粒子、編集者マグナカルタ、前途は遠かった。しかしそんなことはどうでもよい。 道路が人生なのだから。

【※ 当記事は2022年3月19日時点の情報です】

ペイヴメント(@pavement1234)です。
10年以上前に好きだった言葉たちを掘り返してみました。

結論:好きだった言葉はメモっておくと良い

昔「好きだった言葉たち」をメモしたテキストファイルが見つからない。
焦ってネットで検索したものの、全然ヒットせず。
過去の記憶をたよりに関連しそうな本を買い直して、ようやく発見。

また忘れるのは嫌なので、ブログにメモっておこうと思います。

音の素粒子

スカパラの谷中敦が書いた「放浪のメモランダム」という詩集が好きで。
その中でも「音の素粒子」という詩が好きです。

これを初めて見たのは31歳ぐらいのとき。
酔っぱらって帰れなくなり
フジロックとかキャンプが好きな
8歳上の新高円寺に住む兄さんの家に泊めてもらった翌朝。
台所のコルクボードにこの詩が貼ってありました。

転がる石のような日々を過ごしていた当時のワタクシの琴線に触れたのか、
見た瞬間涙がぶわっと出てきて
やっぱ音楽って最高」とか口走った気がします。
以来度々読み返しています。
しかし谷中敦って阿部寛に似てるよなぁ…。

編集者マグナカルタ九章

「編集者マグナカルタ九章」とは
作家の開高健氏から雑誌プレイボーイ編集者だった島地勝彦氏に送られた言葉だそうで。
集英社の大事な掟、なんて話も聞いたことあります。

たまたま古本屋で見つけた
水の上を歩く?酒場でジョーク十番勝負」という本に書いてあり
とても感銘を覚えました。
5 トラブルを歓迎しろ」が特に好きで。
失敗しても前向きに捉える習慣ができたのはこのフレーズのおかげかも。

この本断捨離で売っちゃったのでまた購入しました(笑)。

編集者マグナカルタ九章
1 読め
2 耳をたてろ
3 目を開いたまま眠れ
4 右足で一歩一歩歩きつつ、左足で跳べ
5 トラブルを歓迎しろ
6 遊べ
7 飲め
8 抱け、抱かれろ
9 森羅万象に多情多恨たれ
補遺一つ。女に泣かされろ

前途は遠かった。しかしそんなことはどうでもよい。
道路が人生なのだから。

ジャックケルアックの路上(On The Road)に出てくる有名な一説。

正直、
ジャックケルアック「路上」
アレンギンズバーグ「吠える」
ウイリアムバロウズ「裸のランチ」
あたりのビート文学や詩はワタクシには理解不能。

こんな難しい本読む俺カッコイイと思うためだけの本棚の飾りなのですが、
この一説だけはすっと心に溶け込みました。

ついつい華やかなゴールを人生の目的に据え、
ゴールするまで幸せが手に入らない修行のような人生を過ごしがちですが、
ゴールに向けて歩くこと自体を目的と捉えると、
歩くだけで目的達成するので大変お得。
常に幸せって感じ。

「その一説はそんな意味じゃねぇよ」とか指摘されそうですが
自分勝手に解釈して満足してるので気にしない気にしない…。

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Kawadeshobo Shinsha/Tsai Fong Books

オマケ

BELIEF & TECHNIQUE FOR MODERN PROSE Jack Kerouac (現代散文のための信念と技法 ジャックケルアック)

1. Scribbled secret notebooks, and wild typewritten pages, for yr own joy
1. 秘密のノートに、好きなことを乱雑に書け、自分のためだけに

2. Submissive to everything, open, listening
2. あらゆるものに素直に、偏見をもたず、耳を傾けろ

3. Try never get drunk outside yr own house
3. 家の外では絶対に酔っぱらわないよう努めよ

4. Be in love with yr life
4. 自分の人生を愛せ

5. Something that you feel will find its own form
5. 感じたことは、それなりの形になっていく

6. Be crazy dumbsaint of the mind
6. 脳内は狂った聖者であれ

7. Blow as deep as you want to blow
7. 吹きたいなら腹の底から思い切り吹け

8. Write what you want bottomless from bottom of the mind
8. 腹の底から底なしの欲望を書け

9. The unspeakable visions of the individual
9. 口で説明できない個人のビジョン

10. No time for poetry but exactly what is
10. 詩を書くぐらいなら、実存するものに時間を使え

11. Visionary tics shivering in the chest
11. 病的な妄想に胸を震わせろ

12. In tranced fixation dreaming upon object before you
12. トランス状態で目の前のものを夢想しながら凝視しろ

13. Remove literary, grammatical and syntactical inhibition
13. 文法とか構成などの枠組みを取っ払え

14. Like Proust be an old teahead of time
14. 年寄のマリファナ常用者はブルーストのように悟りを啓く

15. Telling the true story of the world in interior monolog
15. 世界の真実の物語を心の中で独白しろ

16. The jewel center of interest is the eye within the eye
16. 一番大切な宝石は、瞳の奥にある瞳

17. Write in recollection and amazement for yourself
17. 回想と驚きの中で自分自身のことを書け

18. Work from pithy middle eye out, swimming in language sea
18. 堅苦しいことは脇に置いて、まずは言葉の海を泳げ

19. Accept loss forever
19. 永遠に損失を受け入れろ

20. Believe in the holy contour of life
20. 神聖な人生の形を信じろ

21. Struggle to sketch the flow that already exists intact in mind
21. 心の中にすでに存在する流れをスケッチすることに全力を尽くせ

22. Dont think of words when you stop but to see picture better
22. 筆が止まった時は言葉で考えるな、イメージをうまく描写しろ

23. Keep track of every day the date emblazoned in yr morning
23. 朝起きたら日付をしっかり確認し、一日に集中しろ

24. No fear or shame in the dignity of yr experience, language & knowledge
24. 自分の経験・言葉・知識の品位が低いことについて恐れたり恥ずかしがったりしなくてよい

25. Write for the world to read and see yr exact pictures of it
25. 自分が見聞きしたことを、世界に向けて書け

26. Bookmovie is the movie in words, the visual American form
26. ブックムービーは言葉で視覚に訴えるアメリカ流のムービーだ

27. In praise of Character in the Bleak inhuman Loneliness
27. 荒涼とした非人間的な孤独キャラに対しても、褒め称えよう

28. Composing wild, undisciplined, pure, coming in from under, crazier the bette
r
28. ルールなどない荒々しく純粋で胸の奥からやってくる、もっとイカれたものを作れ

29. You’re a Genius all the time
29. お前はいつだって天才

30. Writer-Director of Earthly movies Sponsored & Angeled in Heaven
30. 天国の援助を受け、脚本監督された地球の映画

急げ!新ドメインは早いもの勝ち!

 

ABOUT ME
ペイヴメント
1974年東京生まれ。
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